†決†

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  フィリル達の状況を 報せに行った、 セキルのもう一人の側近から 聖告鳥を使い知らされた 占拠現場の状況。 突然、魔獣へと変貌した現場の 実行犯達。 だが、 対魔族、堕天者を専門とする 智天使長近衛部隊と 神軍特殊部隊で編成した 突入部隊が在ったおかげで 数名の負傷者が出ただけで 占拠現場は無事な解決を 向かえていると 知らされていた。 本来、果たすべき目的が 無事に果たされた報せ。 「えぇ、流石はセキル様の兄君…次期様の采配です」 現場の被害を最小限に止め、 速やかな解決を 向かえられたのも、 予め、亜種の存在を予測し、 采配したロアの指示があった 故のモノ。 「あの方は…色々とスゴい方ですからねぇ」 素直に認めるしかない フィリルの上官、ロアへの称賛。 「でも……、あの方の行動やお考えは周りを信じて居られるからこそのモノですよ」 一拍置いて、ロアの部下として ロアの思考の根元を告げる フィリル。 一見、 自身を全く顧みていないとすら 思える決断さえも 簡単に下してしまうロア。 だが、 その決断の根本には、 ロアを取り巻く者達に対する 深い信頼があった。 自身の下した決断で 一つの物事を成そうした時、 動くであろう周囲の者達を 過信ではなく真心から信じ動く ロアの決断。  
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