†決†

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  常に天族で在る限り、 何者で在ろうが殺すなと、 クロアに堅く命じながら、 ―『もしもの時には………お前が全て殺せ』― 神剣で命を絶つ事でしか 救えないならば、 己の想いを殺し、 せめて、命の責を負うと        メイ 亜種の命を絶つ命を クロアに下した主。 ―『私は愛を棄てッ!!…お前への愛も分からなくなったのにッ!!』― 愛を棄て、 情愛が分からないと嘆きながら、 それでも、 ―『愛したいッ!!…クロア、お前を愛したいッ!!』― クロアを愛そうと、 クロアへの想いを 必死に告げようとする最愛。 そして、 ―『私は確かに、あの部屋で……死んだんだ』― 自ら命を絶つ程の絶望を迎え、 無理矢理に生かされても 最後は生き抜くと 自らの意志で立ち上がる…、 決して人形などではない 慈悲と愛情と強さに満ちたロア。 クロアに取ってこの上無く 誠の忠誠と愛を誓う尊い存在。 「一つ、教えてやる…、」 クロアの疾風の攻撃から なんとか身を護ったネビアスに それまでどれ程、蔑まれ、 嘲笑されても 無言のままであったクロアが 「どれ程、忠実な犬でも…獣で在る限り、逆らいの牙を剥く」 自ら、自身を犬と認め、 「それを従え抑え置く、強き心と情があるからこその最愛の主だッ!!」 それまで押し込めていた怒りを 言葉で叩き付け、 クロアの身体を纏う藍色の闘気。  
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