†決†

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  [君の弟も、初陣なのに凄く…、] 「黙れと言っているッ!!」 クロアに次いで、 セキルを指摘したリデアの声に 重なるロアの怒り。 […必死に健闘してる] 「ッ………」 何かの痛みを堪えるような ロアの様子と怒りを物ともせず、 優しい口調で、 セキルへの批評を続けるリデア。 [ごめんね?……でも、羨ましいなぁ……] 何に対しての謝罪なのか リデアは淡く苦笑し、 羨むではない、羨望の眼差しで ロアを護るセキルの姿を眺め、 [やっぱり…、助けに行きたい?] 「助けではなく、始末だ…」 意識と精神を閉じ込めている この闇の空間から脱け出し、 肉体の意識として、 目覚めたいかと訊ねるリデアに 一度、露にした怒りを圧し込め 振り絞る声で応じるロア。 [“始末”を着けられるの?] 純粋な問い掛けの意で訊ねる リデアの問い。 自分の為に闘う者達を 護るだけではなく、 今ある状況の全てを 終結させるつもりの ロアの応えだったが…、 「どう云う、意味だ」 リデアの問い掛けの真意は 更にその先にある、 [兄君の寸志……この状況に決着を委ねた方が良いんじゃないかな?] ロアとセキルの 聖主の宿命の決着を示すモノ。  
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