†決†

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  「それこそッ!!………余計なお世話だッ!!」 古の縁から、 二つ存在してしまう 次期聖主の資格。 本来ならば、 現聖主との血の共鳴を 盟約を結び与えられる事で、 喩え、 正当な次期聖主の資格を 持つ者で無くとも、 現聖主が必要とし、 次期聖主と定めたので在れば、 本来、 正当な次期聖主の資格を 持つべき者から、 移す事が出来る次期聖主の資格。 それが古の時代に、 初代聖主であった リデアの魂の影響で、 リデアの転生体でもあるロアと 正当な次期聖主の資格の持ち主 セキルの二人に 存在してしまった。 故に、 聖主の宿命から生じた、 大罪の狂いから 救うと云う名の名目で、 ロアを正当な次期聖主の資格の 持ち主とする為に、 セキルを消そうとしている 魔王の思惑。 [弟って……それに限らずだけど…、兄弟や家族は大切だもんね] 弟を想い、焦燥にかられる ロアの姿を柔らかく見詰め直し [簡単じゃないけど、兄君の暗示を完全に解いて、君を戻す方法を教えようか?] 魔王の暗示を解く為の協力を 申し出るリデア。 「教えろ…、」 ネビアスと決着を着けられない 互角の闘いを必死に続けている クロアと、 魔獣に囲まれ、 ロアの体を護る守護結界の 維持を続けながら、 限界寸前の戦闘を続けるセキル。 二人の光景を見詰め、 迷い無くリデアの言葉に ロアは応じる。  
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