†祷†

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  原因が分からないでもない フィリルのとんでもない内容の 勘違いに、 レティスは軽く頭を抱え、 「……………フィリル。」 「はッ!はいッ!!」 「セキルは天族の姫と婚約するのであって……次期はたぶん、クロアと婚約すると思うよ」 「え?………天族の姫?」 伝え方に問題があった 責任として、 レティスが訂正をする。 クロアと婚約を交わす許可を 聖主から与えられているロア。 それが一体、何時なのか、 本当に 婚約を交わす時が来るのか? レティス達には不明であったが、 フィリルは、 「そっかぁ…、あ、すみません。そうですか」 つい、無意識に軽い口調で 納得してしまい、 慌てて、 レティス達に謝罪し改める。 取り敢えずは勘違いに気付き、 セキルの婚約を正確に把握した フィリルへ、レティスは 「一応、まだ極秘事項だから、他言しないように」 「はい」 現聖主の直子の婚約となる セキルの婚約を口止めする。 そして、 「明るい話題も良いけれど、仕事もしないとね」 「あ!はい」 新たな書類をフィリルへ手渡し 気持ちを本来の業務へと 切り替えるレティス。  
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