†祷†

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  クロアの腕に包まれ、 断崖の端から 夜闇に沈む聖界の 6つの階層をロアは見詰める。 二人の左耳に輝く、 婚約のイヤカフ。 「エリ…」 〔カミヨ〕 ポツリ―と クロアの腕の中で零れる ロアの呟き。 それを耳にしたクロアも、 「エリ…」 〔カミヨ〕 言葉を重ねる。 「「レマ」」  〔ナニユエニ〕 互いに見つめ会う 白月と深藍の瞳。 「「サバクタニ」」 〔ワタシタチヲオミステニナルノデスカ?〕 未来を共に祈る言葉。 それは、 神に試練を与えられ 苦界の中を生き抜いた 聖人の言葉。 苦しみの中にあってこそ、       キボウ 見付けられる光に感謝する。       コトホギ      †祷† 確かな未来は何もない。 血道の苦界の中を生きる二人。 けれど、 聖なる神の領域で 二人は未来への光を願い、 永遠の誓いを胸に、     †愛を祷る†  
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