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「?…急に何だ?」
クロアの突然の囁きに
軽く首を傾げるロア。
「いや、ブーケを見詰めるロアが綺麗だと思った」
「…………………………」
クロアの気遣いを含む
甘い囁きに、
「…ッ……阿呆…」
深く俯き、素っ気なく返す
ロアの裏腹の本心。
「大体…、ウェディングブーケとは花嫁が持ってこそのモノで…私はお前の元には嫁げんだろうが…、」
己の内にある
理解しきれない衝動を
誤魔化す為に、
ウェディングブーケを持って
美しく見えるのは
花嫁だけだとロアは主張するが、
「………ロア」
「何だ!?」
「俺は三男だ」
「知っている」
「………………………」
何故だか、
ロアの一言が気になり、
一応、告げてみるクロアと
当たり前に返すロア。
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