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そして、
ブーケを花瓶に生け、
一日の穢れを洗い流し浄める
禊も終えた夜の時間帯。
ロアの寝室の寝台の上で
就寝前の緩やかな一時を
過ごしているロアへ、
「ロア」
「何だ?」
「これを…、」
「???」
クロアが差し出す小さな水晶玉。
親指と人差し指で挟み持てる
ビー玉ほどの大きさの中に
ブーケに使われていた白薔薇と
ホワイトカラーが一輪づつ
神水と共に
閉じ込められている水華球。
「お前が…わざわざ造ったのか?」
クロアがブーケの花を使い、
力で造り出したと判るそれを
珍しげに灯りに翳して
ロアは見詰める。
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