出会いを無下にする事なかれ

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月曜日 いつもの時間より早く 外に降る雨音で目が覚めた 公園へは行けないな さすがにアオイくんもこないだろうから自分のカフェオレだけ煎れよう 「……。」 そのつもりだったのに いつのまにか目の前にはカフェオレとコーヒーが入ったタンブラーが当たり前のように二つ並んでいた さっそく 習慣になっている自分が 恐ろしい 若干の身震いを感じつつ それを持ちやすいよう袋に入れる 煎れてしまったものは仕方ない さすがにいないとは思うけれど覗くだけ覗いて見よう マンションから公園に行くには建物内にある専用の通路を通る 「……。」 雨音が響く通路の先 公園の入口の アーチに続くドアの手前 壁にもたれよりかかる 彼がいた
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