出会いを無下にする事なかれ

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「あれま。 やけに素直ね、…ななチャンは?」 まただ 「私は大学時代からこのマンションで一人暮らしです。」 質問にこたえる気はないらしい 「このマンションに学生で一人暮らし?すごいね。ご両親は?」 そのくせ人には質問してくる もう慣れたけど 「高校生の時に死にました。ここは伯父の持ってるマンションなんです。家賃いらないからっていってくれて。そのままズルズルと。なんでも税金対策で購入したみたいで。」 そんな 予想外であろう私のこたえに アオイくんは 「そっか、高校生の時に ななチャン、頑張ったね」 それだけ言って 優しい顔で私を見ていた 昨日は真剣な表情 今日は優しい表情 それもまた はじめて見る彼の顔だった
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