第11話 桜通りの吸血鬼

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――――――――――――――― …… ―――放課後。 暗闇の中で輝く満月のもと、学園都市の桜通りと呼ばれる場所の街灯の上に、二つの影が存在していた。 一つは、頭に真っ黒な帽子を被り、真っ黒なボロ布に包まれた金髪の少女。 一つは、フードを深く被った全身黒づくめの男。 エヴァ「あれは……宮崎のどかか」 街灯の上に立つ少女は、桜通りを通る一人の女子中学生を見て、そう呟く。 満月の夜―――それは、少女の魔力を少し回復させるには十分である。 少女は黒づくめの男に鋭くなった犬歯を見せ、ニィっと笑う。 咲夜「……わかっているんだろうな?…手は出すなよ」 エヴァ「ああ、わかっている。…小僧を誘き寄せるために気絶させるだけだ」 咲夜「…ならいい」 黒づくめの男は静かにそう言うと、街灯の上から闇に溶け込むように姿を消す。 ―――――――――――――――
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