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そんなエヴァの頭を優しく一撫でし、俺は口を開く。
咲夜「安心しろエヴァ。…呪いの精霊による魔力糸は捉えた。後はこれを消し去るだけだ」
エヴァ「……そ、そうか。わ、わかった。お前がそう言うなら信じよう///」
そう言うエヴァの頭をもう一撫でし、俺は先程、捉えた魔力糸を左手で手繰り寄せ、右手に異能無効化能力を宿らせて魔力糸を消し去る。
咲夜「―――呪いの精霊よ。今までの役目、ご苦労だった。これからは安らかに休むといい」
パキ、パキ……パキィィィィーンッ!!!
エヴァ「おっ!?おおぉっ!!?」
魔力糸を消し去り、かの英雄の出鱈目染みた力任せの魔力によって15年もの間、働かされていた呪いの精霊が解放される。
それによってエヴァを苦しめていた登校の呪いが解け、エヴァは完全に以前までの強大な魔力を取り戻し、エヴァは喜びの嗚呼を漏らす。
……まぁ、本来は、この麻帆良学園全体に張り巡らされている結界にもエヴァの魔力を抑える効力があったのだが、実はこんなこともあろうかと、予めエヴァに対する効力だけを無効化する魔術術式をこの学園都市結界に仕掛けておいたので、問題はない。
咲夜「……どうだ?どこにも異常はないか?」
エヴァ「あぁ……最っ高に好調だよ、咲夜っ!!フハハハハハッ!!魔力が、魔力が漲ってくるっ!!カゼや花粉症など…もはや、今の私には全く無意味だ!!」
―――呪いが解けた喜びから最高にハイになるエヴァ。
俺はそんなエヴァを生暖か~い目で見守りながら、いつの間にか帰宅していた茶々丸と静かに茶を飲むのだった。
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