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来るべき日の計画について知らない葛葉教諭や神多羅木教諭は俺が何か企んでいると勘違いし、俺にそう尋ねてくる。
俺はそんな先生方に対し、顔にうっすらと苦笑いを浮かべ、口を開く。
咲夜「企むとは人聞きの悪い。…自分はただ、本来、卒業する頃には呪いから解放される筈のエヴァが未だにこの学園に拘束されていたので、それを解いてやっただけだ」
学園長「…っ!!?(……な、何故、そのことを咲夜くんが知っているっ!?)」
顔に驚きの表情を浮かべる学園長を尻目に、俺は続けて口を開く。
咲夜「…そう言えば学園長。あんたにはいつかの‘貸し’があったな?」
学園長「む……」
咲夜「言った筈だ。
この‘貸し’は高くつくと思え
―――とな」
学園長「………」
俺がそう言うと、学園長は押し黙り、学園長室を重い沈黙が支配する。
そして、そんな空気を一掃するように俺は続けて口を開く。
咲夜「……まあ、心配するな。俺やエヴァは別に学園に敵対するというわけではない。…あんたたちが俺や俺の生徒たちに危害を加えない限り、俺は今まで通り自分の仕事をこなすことを約束しよう」
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