2533人が本棚に入れています
本棚に追加
/250ページ
―――――――――――――――
茶々丸が言い淀むとは珍しい。
……一体、どうしたというのだ?
茶々丸「―――申し訳ありません、マスター。ネギ先生は、既にパートナーと(スカの)仮契約を結んでいます」
エヴァ「何!?それは聞いていないぞ!…何故、報告が遅れた!?相手は誰だ!?」
茶々丸「……相手は、神楽坂明日菜です」
神楽坂明日菜……あの爺が自分の孫娘(木乃香)と同室にした女だから何かあるとは思っていたが、あの小僧を襲った時(P164~)、私の魔法障壁を貫通した蹴り(この作品では語られていない)に、小僧との仮契約……やはり、あの女には何かあるな…。
……兎に角、そのことについて問い詰めると、どうやら私が爺とタカミチに呼び出されていた時、坊やと神楽坂、例の助言者(カモ)に襲われ、咲夜に助けられたらしい。
これは本当に、あの坊やにお灸を据えてやらなくてはな…。
……咲夜には一つ借りを作ってしまったな。
茶々丸「報告が遅れた理由については……マスターの忠告があったにも関わらず単独行動を行い、失態を招いてしまった責任として、せめて仮契約を結んでいるか、どうかだけでも確認して失態を取り戻そうと考えていたからです。……報告が遅れてしまい、申し訳ありません」
エヴァ「……ふん、まあいいさ。私の呪いが解けた今、坊やにパートナーが居ようと居まいと関係ないからな」
神楽坂や例の助言者がどれだけできるかは知らないが、まあ、真祖の吸血鬼であるこの私の敵ではないだろうし、仮契約を結んでいるとはいえ、アーティファクトも手に入らないスカ(ほっぺちゅーやデコちゅーなどで仮契約をした場合、契約はスカになる)契約だ。
茶々丸「マスター、どうか…如何なる処罰も受けます」
エヴァ「…いや、いい。今夜、お前が居ないと私も困る」
茶々丸「マスター…」
……まあ、スカとはいえ仮契約をしていると分かっただけ、茶々丸のしたことは無駄ではなかったし、今回は許してやろう。
エヴァ「開始まで後5時間だ。行くぞ、茶々丸」
茶々丸「はい、マスター」
……待っていろ、坊や。
スプリング・フィールドの一族は、この私が悉くギタンギタンのケチョンケチョンにしてやる。
―――――――――――――――
最初のコメントを投稿しよう!