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放たれた弾丸は案の定、悪魔たちには命中しないが、その攻撃で悪魔たちは散開し、俺はその隙を突いて左手に握る拳銃をポケットに仕舞い、夜桜を両手で力強く握り締めながら手負いの巨体へと急接近する。
咲夜「……まずはお前だ!」
伯爵級悪魔2「ヌウゥッ!?」
ヒュン!!!ガキィィィィン!!!
その巨体故に(又は、深手を負った故に)動きが鈍い伯爵級悪魔に向けて夜桜を振り下ろすが、その攻撃は伯爵級悪魔の固い両腕によって受け止められる。
しかし、俺はその一撃で止まることはなく、続けて次の一撃を繰り出す。
咲夜「しッ!!」
伯爵級悪魔2「フゥゥゥーンッッッ!!」
ガキィィィィィン!!!
だが、その次の攻撃も大きく振り被られた伯爵級悪魔の太く固い右腕によって相殺され、俺と伯爵級悪魔は互いの攻撃の衝撃による反動で数メートル吹き飛ばされる。
そこに、追撃をかけるように赤髪の少女(悪魔)……飛鳥が肉薄し、俺目掛けてその右腕を振るう。
飛鳥「ハアァァッ!!」
ヒュン!!!ガキィィィィン!!!
その攻撃を咄嗟に夜桜を両手で支えるようにして受け止め、俺は直ぐ様、後退し、さらに追撃として放たれた魔法を避ける。
ドガァァァン!!!
侯爵級悪魔によって放たれた魔法は、そのまま俺の手前にある地面に被弾し、小さな爆発を引き起こす。
咲夜「(……流石は爵位持ちの上位悪魔。一筋縄では行かないか)」
そう心の中で呟きつつ、俺は夜桜を腰に差してある鞘に納め、コートの両ポケットから二つの拳銃を取り出す。
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