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侯爵級悪魔1「……な、何だっ、この術式はっ!!?…ま、魔法が、使えない……?」
魔法が使えないことに動揺し、戦闘続行が困難となった侯爵級悪魔を尻目に、俺は他の伯爵級悪魔2体へと視線を向ける。
咲夜「(……先に術式によって魔法を行使できなくなっている侯爵級悪魔を倒したいところだが、他の2体の悪魔が妨害に入るだろうな)」
……術式の効果は、持って数分だ。
その間になんとか敵の数を減らさなければ、この特殊術式の込められた拳銃も既に警戒されているため、もう1度、侯爵級悪魔の体に弾丸を浴びせるのは難しくなってしまうだろう。
俺はそう考えると、両手に握る拳銃をポケットに仕舞い、1冊の魔導書を空間から取り出す。
続けて俺は、取り出した魔導書を左手の上に浮かべながら簡易魔術による浮遊術で上空へと躍り出、魔術の詠唱を行う。
咲夜「―――黒剣の舞【シュバルツ・デーゲン・タンツ】散り散りバラバラに切り裂かれろ」
ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュッッッ!!!!!…
魔導書の効力によって大幅に省略された詠唱を終え、俺はその魔導書に収束した魔力を解き放ち、大量の黒剣を上空に生み出す。
ドドドドドドドドッッッッッ!!!!!…
そして、解き放たれた魔力によって生み出された漆黒の剣群は上空を舞うように自由に飛び回り、標的の悪魔たち目掛けて降り注ぐ。
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