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伯爵級悪魔2「グウゥゥゥゥッッ!!?」
ザシュッ!ザシュッ!ザシュッ!…
その広範囲に及ぶ剣群の攻撃に、人型を持つ2体の悪魔たちは軽い傷を受けつつもなんとか逃れるが、巨体を持ち、なおかつ、深手を負っている伯爵級悪魔は為す術もなくその体を串刺しにされる。
伯爵級悪魔2「…ム、ゥ……残念ダガ、ココマデ…ノヨウ…ダ、ナ」
飛鳥「っ!?」
侯爵級悪魔1「…っ、ヨツンヘイムっ!?」
ヨツンヘイム「……蛟(ミズチ)殿、飛鳥殿。…拙者ハ、一足先ニ魔界ニ行ク。…マタ、会オウ…」
ヨツンヘイムと呼ばれたヤギのような角に蝙蝠のような細い翼、槍のように鋭い尻尾を持った伯爵級悪魔はそう言い残すと、地面に膝を付き、魔界へと消えていく。
そして、仲間が送り返されたことで危機感を持ったのか、悪魔たちは此方に直ぐ様、反撃の攻撃を仕掛けようとしてくる。
蛟「……うむ、魔力が徐々に正常になってきた。…飛鳥、それまで時間を稼いでくれ!」
飛鳥「…ん」
そう頷いた飛鳥は、浮遊術で上空に留まっている俺に向かって跳躍し、右腕を振るう。
飛鳥「ハアァァァッ!!」
ヒュン!!!ガキィィィィン!!!
そんな飛鳥の攻撃に対し、俺は腰に差した夜桜を鞘から抜き放ち、迎撃する。
続けて左手に持った魔導書に魔力を込めて即座に術式を構成し、反撃の魔術を放つ。
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