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咲夜「―――ふぅ、終わったか」
蛟が完全に消える(送り返される)のを確認し、空間から取り出した予備の頑丈な刀を仕舞うと、俺はそう呟く。
念のため、夜桜はまだ腰に差したままにし、気配探知能力で辺りに敵の反応があれば直ぐに対応できるようにしておく。
……そんな俺のもとに、先程、遠距離から援護射撃してくれた真名がやって来る。
真名「やあ、咲夜先生。先程の動きは、貴方らしからぬミスだったね」
咲夜「ああ、完全に油断していた。真名が居てくれて助かったよ。ありがとう」
真名「フフ…なに、構わないさ。いつもの夜間警備の時は、私の方が助けられているからね」
咲夜「そう言ってくれると助かるね。…今度、餡蜜でもご馳走するよ」
真名「っ!?……ほ、本当かい?それは嬉しいね」
……真名は餡蜜が大好物だと刹那に聞いたことがあるが、どうやら本当のようだな。
学園内に最近できた甘味処に超激ウマ白玉クリーム餡蜜があると中等部の女教師たちが前に話していたので、そこでいいだろう。
その甘味処の名前は確か………
咲夜「…じゃあ、今度の休みに『鏡花水月』の白玉クリーム餡蜜をご馳走しよう」
真名「…きょ、『鏡花水月』の白玉クリーム餡蜜っ!?」
咲夜「ああ、中等部の女教師たちがあそこの白玉クリーム餡蜜は絶品だと前に話していたのを思い出してな。…あそこでいいよな?」
真名「も、もちろんだよ。…わ、私もまだあそこの餡蜜は食べたことがなくてね」
咲夜「…ん、決定だな。じゃあ、詳しいことはまた後日メールするわ。…俺は南側防衛司令部に戻って何も問題がなければネギとエヴァの様子を見に行くから、後のことは頼む」
真名「あ、ああ…任せてくれ」
……そんな感じで俺はその場を真名に任せ、南側防衛司令部に戻るのだった。
―――意識を失い、その場に倒れていた伯爵級悪魔……飛鳥のことを忘れて。
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