プロローグ 終焉と始まり

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――――――――――――――― ……だが、意識が途切れることはない。 痛みが強過ぎるせいか、楽に死ぬこともできない。 痛みに思考が支配される中、胸に抱いていた温もりがもぞもぞと動くのが感じられた。 幼女「……ゃん……お…ぃちゃ…っ!!……」 途切れ途切れに、彼女の声が聞こえる。 ―――そういえば、俺は何故、この幼女を助けたのだろう?……この赤の他人の幼女を... そんなことすら、わからなくなってきた。死が近いということか。 ・ ・ ・ ……あぁ、思い出した。 それは――― この幼女の後ろ姿が、妹にそっくりだったからだ――。 ………この幼女にも、妹にも、父さんにも、母さんにも、悲しい思いをさせてしまった。 ―――――――――――――――
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