第1話 輪廻転生の理

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――――――――――――――― 【主人公side】 ―――気が付くと、辺り一面真っ白な空間にいた。 主人公「……知らない天井だ」 あまりにテンプレな展開に、俺は思わずそう呟いてしまった。 倒れていた体を起こし、自身の体や今の状況を確かめる。 主人公「体に怪我や痛みはない……やはりこの展開は異世界転生という奴か?」 死んだのは間違いない。あの時のことは鮮明に記憶に残っている。 特に、俺が意識を失う瞬間に見せた妹の悲しみに歪んだ顔が……… 残された者の気持ちを考えれば、これから妹や両親が俺のせいで悲しむことになる。 本当に俺は最低な兄で、最高な親不孝者だ。 すまない。 主人公「…本当にすまない」 凄まじいまでの自責の念に思考が支配される。 妹を救えたことは幸いだったが、俺が死んでしまったのはいただけない。 例え俺が怪我をしたとしても、二人一緒に助からなければならなかった。 ―――――――――――――――
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