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誰もいない広場の中心に根を張る巨木を登り、俺は夜空を眺める。
……何だか、ロマンチックだね。
俺の記憶の中で、誰かがそう口にする。
確か俺は、その言葉に対し素っ気なくこう言ったはずだ。
咲夜「ああ、そうだな」
記憶の中に眠るあの日も、同じように夜空を眺めていた。
隣に座る彼女は、綺麗な夜景を眺めながらこう言った。
……私たちって、意外とロマンチストだよねー。
咲夜「ああ、確かに夜空を眺めるのは好きだ」
二人揃ってあははと笑いながら、俺はこの時に誓ったんだ……
咲夜「―――俺はお前の兄だ。どんなことからも、俺はお前を必ず守る」
……ありがと。私は世界で一番幸せな妹だね。…ずっと一緒に居よう、お兄ちゃん。
咲夜「ああ、ずっと一緒だ」
咲夜「……誓いを守れなくてごめんな。―――如月【きさらぎ】」
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