せいっ!

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「魔法か‥私も使えないぞ」 この世界の人は皆使えると思っていたから衝撃的な一言で、開いた口が塞がらない 当の門番はまったくその様子を気にしていなそうである 「…え、まじかよ なんで門番なんかやってるんだよ 普通門番って言ったらそれなりに強い奴がやる者だろ」 「別に魔法が使える奴だけが強いというわけではない」 「じゃ、じゃあ…」 微かな期待で胸が膨らむ 「腕ズーモで町1番だ」 「うわー‥町の人達なに考えてんだよ 腕ズーモって絶対、あれだろ?腕相撲みたいなやつだろ? そんなんで町の門番させるとかいいのか? ほんとにそれで良かったのか? 凄く不安だ。町の将来が凄く不安だ」 「シヤャャャャシヤャャャ」 「門番が遂にいかれたか!?」 シャァという鳴き声を出し始めたかと門番の方を見る 「失礼な!違うぞ 今のはベヒだ 私がシヤャャャなんて言うわけがないだろ! ‥‥。兎に角、時間がない 私が攻撃をするから 君には援護をお願いする 魔法がたとえ使えないとしても 2対1 !!勝てるはずだ!」 「了解した」 門番は腰に着けている鞘から剣を抜いて前へと出た 剣を抜き構える姿はなかなか様になっており、本当に勝てる気がしてくる。 が、ここで1つの疑問が浮かんだ。 援護って何をすればいいんだろうか? 背中を支えるってよく言うよな? 「何をしているんだ!?」 すっとんきょんな声を出して前にいる門番が振り向いた。 「‥えーと。背中を支えてます。援護」 「意味が違うだろ」
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