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時刻はただいま5時。
俺は昨日受付のお姉さんに言われた通り、受付奥の部屋にいる。
流石にこの時間のギルド内は静かで、
数人の酔っ払っていないギルドメンバーと
酔い潰れて床で寝ているギルドメンバー数人のみだ。
酒臭さはなかなか抜けないようで、扉を開けた時からずっと鼻についてなかなか消えない。
奥の部屋には誰もいないが、万が一にも誰かに顔を見られると困るので、フードを深く被り、狐の面を着け続けている。
更に奥の「関係者以外立ち入り禁止」の部屋のドアノブが回る音が聞こえ、振り向くとお姉さんが出てくる所だった。
「おはようございます、アキトさん。
きちんと起きられたようで良かったです」
「おっさんの家にいるメイド長のチファさんが起こしてくれたのでなんとか起きられました」
「そうでしたか。それは良かったです
では早速訓練の方に移っていきたいと思いますが‥
覚悟はよろしいですか?」
お姉さんがニヤリと笑う
「は、はい‥頑張ります‥」
「では昨日の森に行きましょう
‥と、言いたいところなのですが‥、ちょっとだけ待っていてくださいね」
扉が開いたのを視界の隅で確認したお姉さんは、俺と昨日初めて出会った受付台の所まで行く。
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