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言っている間も構わず攻撃を続けてくる。
仕方ないので、這い蹲るようにして逃げていく
なんとか体勢を整え、向き直ると
リアナさんが首をめがけて枝を振るうところだった
瞬間、枝を手で握るようにして止めていた
‥そうか!
ただ避ける事に今までは全神経を注いでいたが、
受け止めたって、問題はないんだ!
必死に避ける事だけを意識しすぎて、単純な事を忘れていた事に気がつく
「ふふっ気付きました?
今までは避けるばかりでしたが、枝ですから。
今のように受け止めてもらって全く構いませんよ?」
リアナさんは何だか嬉しそうだ
その後、リアナさんの攻撃を避けつつ、避けきれない時は手で受け止めるようにしていた
体に傷を受ける回数は、その前の3時間の訓練より減ったものの、
リアナさんの振るう枝の一回一回の威力が強く重く
手で受け止めていく内に手が真っ赤に、血塗れになっていった
手で受け止めるのは効率が悪いし、いつまでもは自分の手も保たないな‥
手はズキズキと痛み、鉛のような重くなっていた
体力はかなり限界であるものの、
昨日今日と手合わせしているからか、ほんの少しではあるが、リアナさんの動きを目で追えるようになってきていた
‥少しずつだけど、見えてきてる!
微かな希望の光のように思えた。
ほんの少し見えるだけで、回避は大分楽になる
全身ガタガタになりながらなんとかリアナさんの攻撃を避けていく
‥まだ反撃は出来ないな
もう少し、もう少し見えるようになれば‥!
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