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「‥トさん、アキトさん」
声が聞こえ目を開けるとリアナさんの顔が覗き込んでいた
「そろそろ始めますよ」
「‥はーい」
のそりと起き上がると体の傷は痛むものの、疲れは嘘のように吹き飛んでいた
2人で軽くストレッチをし、体を温め、準備運動をする
「‥それでは、準備も出来た事ですし、訓練を始めましょう
先程より更に一回り円を小さくしました。
これからは少しずつ気をつけていかないと出てしまうと思いますので、充分なご注意を。
今の時刻が‥、2時ですね。
では5時までの3時間、死に物狂いで頑張ってください」
アキトが頷く
「それでは、始めっ!」
今度も間合いを詰めてくるかと身構えていると動く気配のないリアナさん
それではこちらからと、全力で走りリアナさんに近づく。
全力で殴れるように利き手の右手に力を入れ近づくと、
ギュンッ
リアナさんがワンテンポ遅れてこちらに走り出す
全力でリアナさんに向かって走っていたため逃げる事など不可能で、今更止まる事も不可能だった
ぶつかる‥!
そう思いリアナさんを見ると
ニヤリと片方の口角を上げ笑っていた
その手には枝が握られ、アキトの首元を突き刺そうと構えながら走ってきていた
‥‥‥!!
避けなければ死ぬ、避けなければ死ぬ!
頭ではわかっていても体は止まらない
死ぬ!
リアナさんのニヤリと笑った顔がどんどんと凄い勢いで迫ってくる
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