始まりました

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「あの、さっk」「金はどこにある?」 「‥‥…はい?」 金…ですか… そのために俺は何度も遮られたのかよ… 「知りません。僕はそういったことは親に教えられていないので」 「嘘をつくんじゃねぇよ!どこにあるんだよ!」 「だから本当に知らないんです」 「チッ この糞餓鬼が」 強盗は苛々と舌打ちをしながら、銃を更に押し付ける 声が大きくなった強盗の声を聞いてか、奥のリビングからもう1人の仲間が顔を出した 「そんな餓鬼に聞いてもまともに答えられるわけぁねぇだろ」 「‥チッ。それもそうだな。仕方ねぇがちょっと強引にでも起こして聞き出すしかねぇみてぇだな」 そういう強盗の顔は醜く歪む その表情を見て、言葉を聞いて、まさかと、リビングへ走って見ると、そこには苦しそうに顔を歪め気絶している母親の顔が見えた 男達は片手に握られているナイフや銃を弄びながら気絶している母親のほうへと進んで行く ガッ…! 気付いた時には男達に殴りかかっていた まさか殴りにかかってくるとは思っていなかったらしく 避けきれず数歩ゆろけて花瓶に男の膝が当たりパリンと音をたてて男の足下に落ちた 「こんの 糞がぁ」 男達が向かってくる。 ‥ヤバい。ヤバいぞ‥ 殺されるかも…殺されるのかよ‥ あぁくっそ!彼女まだいたことないのに! 1回くらいリア充してみたいのに! と頭だけは冷静になっていたが 動ける訳もなく… グサッと腹部に強烈な痛みが走ると同時に、生暖かいものがどくどくと外に出ていく。 段々と意識が薄れ始め、立っているのもままならず いまにも崩れ落ちそうになる 体がどんどんと冷えて行くのもわかり、視界がぐにゃりと歪む ドサッ ついに俺は床に倒れた 意識がだんだんと薄れていく中、俺が見たのは刺した男がニヤニヤと俺を見下ろしている姿だった なんで俺が刺されなきゃ…いけねぇんだ…よ… なんで‥俺の家‥強盗な‥て‥ 母さ…大丈‥か…な…
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