鳩ポッポッー

6/13
前へ
/160ページ
次へ
授業が終わったのを感じてむくりと起き上がった俺に、テッラがすかさず話かけてくる 「なあ、アキト 俺の友達を紹介してもいいか?」 「ああ、お願い」 「じゃあ、まずはこいつな こいつはシュウ・モーラストだ 基本マイペースで、優しい こういう性格からかたまに女に間違わられるけど男だからな 変な気は起こすなよ ちゃんとついてるからな」 「よろしくねぇ~」 「よろしくシュウ 変な気なんて起こす訳ないだろ」 「わかってる冗談だよ シュウの隣に立っているのが ロッティ・エレント しっかり者でまとめ役だ」 「初めまして アキトさん わたくしのことはロッティと呼んでくださいね」 「よろしくロッティ 僕のことはアキトって呼んで」 「わかりましたわ」 柔らかな髪の毛で、タレ目美少年のシュウ と、 パーマがかかった長い髪、少しつり目ぎみの美少女ロッティ 2人とも凄く整った顔立ちだ 本当に羨ましいな‥ さぞおモテになられるのだろうな‥ アキトがそんな僻みを抱いている事など露知らず、テッラが陽気に再び話かけてくる 「よしっ!自己紹介も終わったことだし 昼食べに行こう」 「いやいや、ちょっと待ってよ まだ昼には早過ぎるだろ 1時間目が終わってすぐに食べるなんて ‥‥そんなにお腹空いてるの? ‥‥成長期ってすげぇな」 「は?おいおい アキト何言ってんだよ もう4時間目まで終わってるぞ まあ、隣でずっと爆睡してたから知らないのも無理ないか」 その言葉を聞いて絶句する テッラはどこか楽しそうにこちらの様子を見ている 「え‥嘘だろ… 確かにかなりスッキリしてるけど いやだけど‥‥ え‥まじかよ‥ そんなに寝てたのか」 「先生達呆れてたぞ 転入初日から爆睡していて起こしても全く起きないからな」 その言葉を聞いて、ロッティやシュウもうんうんと頷いている 4時間目が終わるまで爆睡していた事は嘘じゃなさそうだ 「わたくしも、席から見ていましたけど‥ 全く起きないので少し心配しました まさか死… あら御免なさい」 ……。 「僕も~心配したよ~」 「そうか‥。心配してくれてありがとう 何分今朝は早かったから眠くて…」
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

491人が本棚に入れています
本棚に追加