鳩ポッポッー

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「そういえばさ…」 と弁当をがっつきながら話し始めるテッラ 「今度さ、学校主催の物売り市があるんだよな 今年はどうする?」 「物売り市ってなに?」 「アキトは初めてだもんな 物売り市ってのはその名の通り 自分達の家にある物を寄せ集めて学校が中心となってそれを安く売るんだ それで、何処だったかな? どっかに寄付するんだよ 全員が出ないといけないとかではないけど、 出ればその分加点されるからテストで悪い奴は出たほうがいいんだよ 勿論、加点とか関係なく参加する人も沢山いるけどな」 「そして、わたくしとシュウは問題はないのですが… テッラは魔法学のほうが少し苦手でして その…ね? まずいのよ 少しばかり」 「僕達も~教えてるんだけど~全然なんだよね~」 「なんで、魔力なしで魔法が使えない俺が魔法学なんて勉強するのかわからないんだよ そりゃ少しでもあれば話は別だけど 全く無い俺にとっては無意味だ」 「それでも学ばなければならないのですから きちんと授業を受けるべきですわ」 「受けてるけど 実感が湧かないから言われてることがわからないんだよ」 「でもさ~物売り市よりも前に~ テストがあるよ~」 「シュウの言う通りですわ テストは来週から 物売り市はその後ですものね」 「それはそうだけどさ、 テストが終わった次の日じゃん だから物売り市のことを考えないと」 「現実に向きあうべきですわ」 「うっ……」 「あのさ、みんな他の教科は大丈夫なの?」 「それなら大丈夫ですわ」 「アキト そのことなら心配いらないんだよ ロッテイはBクラスのトップ シュウは2位だよ 悲しいことにな…」 「そうなんだ で、テッラは?」 「テッラは~魔法学以外は良いんだけど~ 魔法学のせいで~50位なんだよ~」 「うっうっ」と泣き真似をするテッラ 来週のテストに備えて今日から4人で勉強会をすることになった 初めてだな 友達と勉強会なんて 前の世界にいた時はあまり友人と呼べる親しい人間はいなかったからな… こっちの世界に来て変わることが出来たということだろうか?
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