1章『漂着』

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ミル「そんな貴方に、ぜひ会ってもらいたい人がいるんです。    …そういえば、お名前はなんとお呼びすればよいですか?」 シチリア「シチリア・トレダーノ。階級は少尉。      あんまり馴れ馴れしく呼ばないでね?」 ミル「分かりました、シチリア少尉。    軍服はこちらに置いたまま、私についてきてくださいね」 シチリア「何でよ?まさかあんた、あたしの軍服を      自分のなんたらかんたらの為に使うんじゃないでしょうね?」 ミル「さすがにそこまでは。まぁ、まじめに返せば    ここはアルメリアにとって敵地に極めて近い場所…    外でご自分の正体がばれるのは、何かと都合が良くないでしょうからね」 シチリア「ばれたってかまわないわ!出して頂戴、あたしは      一人でも国に帰るの」 ミル「そうですか…でも、そう言う訳には行かないんです!」 シチリア「あんたがなんと言おうと、関係ないでしょ!」 ミル、玄関に向かおうとするシチリアの前に立ちふさがり、 両手で(ごく小さな)炎の壁を作り出す。
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