0人が本棚に入れています
本棚に追加
ザビーネ「さて、早速だけどまず最初に目的をお話してしまおうかな。
…わたしたちは、このファレンに統一国家を作ろうとしているんだ。
君には、それにぜひ協力してもらいたい。途方もない話だけどね」
シチリア「はぁ?途方もないどころか、どう見ても無理でしょ。
歳はあたしと同じくらい、まるで戦えそうもない…
しかも、味方ですらないあたしを巻き込んで。
いい歳しておままごとでもしようって言うの?」
ザビーネ「うん、普通に考えたら無理なのは分かる。
でも、少しずつでいいからこの考えを広げて行きたいんだ。
…君の国、アルメリアに対抗するには、一つ一つの
領邦が手前勝手に動いていてはもう駄目なんだよ」
シチリア「つまり何、あんたたちは我がアルメリアに楯突こうとしてるのね。
ならばもう用はないわ。国に帰ってから、攻め込んで倍返しにしてあげる」
ヒャルマル「シチリア君、君も王国軍の末席に連なる人間だ。
…負けて帰ってきた人間がどうなるか、知っているかな?」
シチリア「そりゃ、責任は取らされるでしょ。でもいずれ、
挽回する機会が与えられえるってものなのよ」
ヒャルマル「…なるほど、やはり。君は任官してから間もない上に、
王国中枢からのお達しもまったく耳にしていないようだね」
シチリア「っ…!!さっきから知ったような口ばっか聞いて、何よ!!
新米なのは事実だけど…」
ヒャルマル「責任を取るというのは確かに正しい答えだよ。
問題は、その責任の取らされ方だ…
エド君、アルメリアの軍法典によれば?」
最初のコメントを投稿しよう!