2章『邂逅』

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ザビーネ「さて、早速だけどまず最初に目的をお話してしまおうかな。      …わたしたちは、このファレンに統一国家を作ろうとしているんだ。      君には、それにぜひ協力してもらいたい。途方もない話だけどね」 シチリア「はぁ?途方もないどころか、どう見ても無理でしょ。      歳はあたしと同じくらい、まるで戦えそうもない…      しかも、味方ですらないあたしを巻き込んで。      いい歳しておままごとでもしようって言うの?」 ザビーネ「うん、普通に考えたら無理なのは分かる。      でも、少しずつでいいからこの考えを広げて行きたいんだ。      …君の国、アルメリアに対抗するには、一つ一つの      領邦が手前勝手に動いていてはもう駄目なんだよ」 シチリア「つまり何、あんたたちは我がアルメリアに楯突こうとしてるのね。      ならばもう用はないわ。国に帰ってから、攻め込んで倍返しにしてあげる」 ヒャルマル「シチリア君、君も王国軍の末席に連なる人間だ。       …負けて帰ってきた人間がどうなるか、知っているかな?」 シチリア「そりゃ、責任は取らされるでしょ。でもいずれ、      挽回する機会が与えられえるってものなのよ」 ヒャルマル「…なるほど、やはり。君は任官してから間もない上に、       王国中枢からのお達しもまったく耳にしていないようだね」 シチリア「っ…!!さっきから知ったような口ばっか聞いて、何よ!!      新米なのは事実だけど…」 ヒャルマル「責任を取るというのは確かに正しい答えだよ。       問題は、その責任の取らされ方だ…       エド君、アルメリアの軍法典によれば?」
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