2章『邂逅』

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ザビーネ「自分が今まで育ってきた国に帰るという手もある。      あるいは、自分が今まで育ってきた土地に帰るという手もある。      だけど、どちらも叶わないんだとしたら…君ならどうする?」 シチリア「…帰れなかったら、その場所で一からやり直すしかないじゃない」 ザビーネ「つまり、ここにいてくれる…そういう事でいいのかな?」 シチリア「他に頼るところもないし、ただ居候するだけじゃ      失礼だし、あんたたちに協力させてもらうわ。      …けど、無茶な要求には一切応えないからね?」 ザビーネ「ありがとう!新しい仲間として、歓迎するよ。      寝る時はうちの客間を使っていいからね」 ミル「もちろん、私のおうちでもいいですよ~」 シチリア「却下!」 ヒャルマル「それにしても前置きが長くなったね。       詳しい話はまた明日かな?」 ザビーネ「うん、ごめんね。父さんもわたしも…      主に父さんだけど、若干スイッチ入っちゃって」 シチリア「とりあえずまだ気持ちの整理ついてないから、      客間で休ませて」 ザビーネ「いいよ。早速案内するね」 ザビーネ、シチリアを連れて出て行く。 ヒャルマル「エド、ありがとう。君の博識にはいつもながら助けられるよ」 エド「いやいや、ザビーネとおやじさんのお陰ですよ。    俺だったら、あんなふうに説得するのは無理ですって」 ミル「ほんとに憧れますよ…私だったら、絶対違う方向に    話が行っちゃいそうです」 ヒャルマル「まぁ、エドだけではない。皆のお陰であの子を       仲間に出来たと言うものだから、今晩はご馳走だね」 エド「よっしゃぁ!肉食うぜ肉!!    そうだ、ちょっと家に用あるから一旦帰ります」 ミル「私も、おうちから食材持ってきますね」 ヒャルマル「うん、戻ってきたら準備に取り掛かろうか。       二人とも、気をつけて帰りなよ」 エド「うぃっす」 ミル「では、一旦お暇しますね」 エドとミル、去っていく。
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