2章『邂逅』

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ヒャルマル「さて、私も出ようか。娘の部屋に長居するのは       良くないからな…うぬっ…」 ヒャルマル、突然胸を押さえ、がくりとひざを折る。 ヒャルマル「ふぅ…ふぅっ…ぜぇっ…またか…二人とも、気づいていないだろうな…」 ヒャルマル、四つんばいでよろよろと扉へ向かう。 と、目の前で扉が開く。 ヒャルマル「!」 ザビーネ「あれ、父さん?留守番しててくれたの?」 ヒャルマル「そう言いたい所だけどね…       この格好を見れば分かるだろう?」 ザビーネ「そっか…わたしが部屋を出たすぐ後?」 ヒャルマル「ああ…」 ザビーネ「無理しないで。部屋までおんぶするから」 ヒャルマル「すまないね…ふぅ」 ザビーネ「よいしょっ…」 ヒャルマル「重くないか?」 ザビーネ「大丈夫、慣れっこだから」 父を担いで部屋を出て行くザビーネ。
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