とびきりキレイな彼氏さま

5/26
前へ
/111ページ
次へ
 思わず、小声で叫んだわたしに、星羅は、にこっと、嬉しそうに微笑んだ。  あう……  なんか、わたし、負けた気分。  諦めて、大人しく星羅の隣に収まったわたしに、星羅は真顔で言った。 「真衣って、可愛いね」 「……本気で言ってる?」  超~~イケメンの星羅に、そう、手放しで誉められるのは、嬉しいけど……ね?  わたしだって、身の程ってヤツを知ってる。  漫画の主人公なら、メガネを取ると、超美人になる所だろうけど。  わたしの場合は。  頑張って、メガネ取って、髪のみつあみを取っても……せいぜい、十人並みって所だ。  あ~~あ。  なんで、わたし、美人じゃ無いんだろ?  ウチは、お父さんもイケメンだし。  わたしが生まれるときに死んでしまった、写真の中で笑ってるお母さんも、美人だ。  ど~考えても、わたしは、二人の悪い所だけ、似て来たみたいだ。  なんて。  わたしは、こっそりため息をついたのに。  星羅は、わたしの手を取ったままで言った。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

142人が本棚に入れています
本棚に追加