いち『幼女の第一印象』

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「ありがとうございましたー」 6月初旬…コンビニで今日の夕食を買い終え、外に出たら夕方だと言うのにまだ暑い。 「ハァ…どこでもドア欲しいな…」 耳を失った青いネコ型ロボットの道具を切実に欲しいと思う。などとそんな非現実的な考えをしながら歩く男…つまり俺、茅野 日向(カヤノ ヒナタ)。 年齢は18歳、ルックスは…おっと誰か来たようだ…。 職業は自宅警備員…と言えばかっこよく聞こえるが、つまりはニートだ。 そう、ニートが1人呟きながら帰路を歩いているのさ。 アパートからコンビニまでは歩いて3分でたどり着く。往復6分、品物を買う時間を合わせても10分程で帰る事ができる。 「10分…長いような短いような…」 例えるなら学校の休み時間は10分…友達と楽しく話していればあっと言う間だが1人で過ごしているとやたら長く感じる。 勘違いをしないで欲しいが学生時代の俺は前者だ。しかし現在1人で歩いている俺。だが、このように考え事をしながら歩いているので10分なんてあっと言う間さ。 (フフッ、俺ってば順応性高~い♪) 「ほら、あの人ニヤニヤしてるよ~?」 「しっ!目を合わせたら駄目だよママ!」 「…」 途中で心に深いダメージを受けたが、鋼の精神で無事にアパートまで帰る事が出来た。
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