相合い傘

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高校生の私には、ずっと好きな人がいる。 今、私の隣で太陽のような明るい笑顔で笑っている彼。 町田 賢人くん。 内気で人と接するのが苦手。 そんな私にも優しくしてくれる彼。 彼は雨の日だけバス通学をする。 学校で人気者の彼と私が話せるのは、 知り合いが誰もいない、雨の日のバス通学の時だけ。 だから私は雨の日が幸せ。 彼と少しだけだけど話せるから。 今日の午後から突然雨が降ってきたとき、皆は文句を言っていたけど、 私はすっごく嬉しかったんだ。
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