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我が儘と言われればそれまでだが、俺にも最低条件ってものがある。
ましてや、犯罪者などにはなりたくなかった。
「中野様、何か勘違いをされていませんか?わたくしどもが紹介させて頂く仕事は、決して法に触れるようなものではございませんよ」
予想外の言葉に、太一は顔を持ち上げた。
危ない仕事だとしても、どうせそう言うだろうよ...
そう思ったのだが、黒野の顔つきからは、疑わしきものは感じられない。
それどころか、妙な説得力があった。
「それに、身体を酷使する仕事が嫌なのであれば、それ相応の仕事もございます。しかも、そこそこ稼げる仕事ですよ」
『本当ですかっ?』
つい元気よく返事をしてしまい、慌てて口を押さえた。
これでは、断る口実がなくなってしまうではないか。
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