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「パトランプが点灯してから、一秒四八。素晴らしい反応ですね」
『いや、まぁ...どうも』
何が素晴らしいのかよく解らないが、誉められて嫌な気はしなかった。
「ですが、出来ればもっと早く押せませんか?なにも、順番に押す必要はありません。全てのボタンを同時に押すような感じで、もう一度お願いします」
『もう一度...ですか?』
何の差があるのだろうか。
首を傾げながらも、言われた通りに再びボタンと向かい合った。
パトランプが点灯し、今度は両手の指を伸ばすように同時に押していく。
「そうです、その感じです。素晴らしい...もう、バッチリですね」
手を叩いて、黒野は頷いた。
『それで...ボタンを押したあとは、何をするんですか?』
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