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敵国より現れたゴーレムの兵士達。
その神々しい容姿と無機質で機械的な様子から天使と名付けられた。
「天使達と戦う上で厄介なのはその回復力。瞬時に回復してしまうその性質は我らの体力を著しく消耗させる。崩呪による構成の破壊が有効だが……それが出来る兵士は5%にも満たない」
魔界の黒血の狂騎士とギルドの七色の貴公子よりもたらされた情報。
しかし、対策が分かったとしてもそれを実行できる兵士は余りにも少ない。
しかも戦闘中に行うことが出来る人数はさらに減る。
「魔法の事に詳しくはないが、要はそいつらを抑えて置けばいいんだろう?ここは人間よりも身体能力の高い我ら魔族に任せてもらおう」
「良いのか?」
「適材適所と言う奴だ」
とある国の軍の会議室より
魔界、坂田邸
俺は箱より取り出された宝具を眺める。
“神堕の杖”
神をただの人にすると言う神殺しの武器。
使用するにはまず三人の守人が祈りを捧げて起動状態にする必要がある。
使い方は杖と言うより投げ槍に近い。
現在祈ったことの少ないユキとマリエが悪戦苦闘中。
しかし根本的な問題が残っている。
どうやって神と遭遇するのだろうか?
「で、まだ思い出せないのか?」
「そう言われてもかなり昔の事だから忘れちゃったの……」
精霊は過去に神と交信していた言う事を聞き最年長であるサンに質問するが忘却の彼方。
隠してるのかと思いユキに見せてみたが完全に忘れてるらしい。
「そもそもこれはただの交信で、これじゃ会えないと思うの」
だそうだ。
どうにか神の元へたどり着けるヒントがあれば……
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