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「先生は思うんですよー!セクハラは罪に問われるべきと!」
あのワイン徴収事件以来妙にメリエさんと仲良くなってしまい、時折こうして俺の部屋を訪ねてきては愚痴を零していく。
「俺の国では罪に問われますけどね。あ、紅茶どうぞ」
俺はメリエさんの前のカップに紅茶を注ぐ。
「なんですかー!その羨ま職場環境は!」
「でも、結構問題抱えてますよ。無くならないイジメ、教育者の隠匿体質、モンスターペアレント」
「うぅ……耳が痛いです。ところでモンスターペアレントってなんですか?」
「子供に何かある度に学校に怒鳴り込んでくる傍迷惑な親のことですよ」
「うちにもいますね……こういうモンスターペアレントのお子さんに限っていじめっ子だったりするんですよー。しかも貴族だったりするのでとても対応が大変なんです」
どこの世界でも教育機関の抱える問題は一緒って訳か。
「そういえばワタルくんって彼女居るんですかー?」
彼女なんて前の世界でも出来たことなんてないし、この世界では生徒ですらなく同年代と接する機会が限り無く0で友達すらいないのに出来る訳がない。
「喧嘩売るなら買いますよ」
「なんで怒ってるんですか?純粋な疑問投げかけただけじゃないですかー!」
「じゃあメリエさんはいつ独身やめるんですか?」
「喧嘩売るなら買いますよー!アチョー!」
メリエさんは手にバチバチ弾ける魔力を纏わせて俺に向けてきた。
「ちょっと待ってください!メリエさんのチョップは洒落になr」
まぁ、メリエさんのお陰で退屈はしなくなったかな。
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