1038人が本棚に入れています
本棚に追加
さて、不幸と言うものは大抵連鎖反応のごとく連続して起こる。
魔法陣に引きずり込まれるという不幸の次には色んな人間に好機の的にされるという不幸が待っていた。
それもそのはず。
何故なら俺は黒板に足から突き刺さり腰まで埋まっていたのだ。
「ねぇなんで突き刺さってるのかしら?」
「何かの魔法の失敗?」
「というかこんな奴学校に居たっけ?」
「制服違くない?」
何故誰一人俺に話し掛けようとして来ない。
それにしても全員美男美女だらけで、オマケに染めてもあそこまで綺麗にならないだろうって感じの凄まじい青色や黄色などの髪色をしている。
ここはいったいどこの国だ?
いや日本語喋ってるから日本……な訳ないか。
えーと……もしかして世界の壁越えちゃったかな?
いや、そんなことよりも!
「誰か引っこ抜いてくれませんか?」
不幸の3連鎖目……
俺はここの生徒の善意によって救出されたが騒ぎを聞きつけた先生と思われる人物に連れて行かれてしまった。
生徒指導室と呼ばれる尋問部屋にムサい先生と一緒に隔離され、質問されていた。
「で、君はこの学園にどうやって侵入したのかね?」
「あの~荒唐無稽な話になるんですが、黒板に友人が魔法陣書いたら突然金色に変化して、中から黄金色の悪趣味で巨大な手が現れ俺を引きずり込んで気が付いたらこの学校の黒板に刺さってました」
「よし分かった。憲兵に突き出すか」
え?俺本当のこと話しましたよ?
なんで俺憲兵に突き出されるの?
しかも警察じゃなくて憲兵?
「ま、待ってください!割とこの話マジなんです!大マジなんです!だからそんな俺を犯罪者になんかしないでください!」
日本の土下座!
ここの文化に通じるか分からないが全身全霊全力全開の懇願に望みをかける。
最初のコメントを投稿しよう!