機械めいた夕べには。

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香月になにも告げず僕は部室から出て行く。 やはり怪訝に思ったらしい香月が何か言ったようだったが、ここで待てと言って僕一人が部室から出て、ドアを閉める。 すこし、酷い事をしたろうか。 「さて、と。」 カチカチ。 リミットの調節ネジを減る方向へ回してみる。リミットは減らない。 「なら、これならどうだろう…」 部室のドアを開け放ち、窓際に位置する長机にうな垂れて着席する香月を見つける。 香月は、はっとこちらを振り返る。 また、そのまま待てとだけ言って、僕は『Mr.レフトハンド』を操作する。
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