機械めいた夕べには。

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「なら、そんな事には僕が絶対にさせない。君が嫌がっても、僕は君を守り続けるよ。」 か細く、消え入りそうな、震えた声で彼女は僕の言葉に、はい、と相槌をいれてくれていた。 僕は、でも、と続けて 「僕一人じゃ力不足でね。全く面目ない。」 そう云った。 彼女といえば舌の先で笑って 「でしたら、私が支えますよ。先輩。」 そっと、抱きしめられる。 このまま溶け合うのかと真剣に考えてしまった。 長い時間僕らは抱きしめ合っていたから。 言葉はもう出てこなかった。全部分かっている気がした。 自分の心の全てを伝える術も、テレパシー能力が使える訳でも、想いの正しい形も解らないけど、彼女には知られている気がした。 離れたのは、僕からだった。 「これじゃ、あまんりフェアじゃないな。」 きょとん、と彼女は何の事やらという感じで、仕方ないので目一杯の僕の想いを紡いだ。 「君は知りすぎだ。僕にも、教えてくれ。」 首輪にキスをした。
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