機械めいた夕べには。

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彼女は読書をするが、大人しい女性ではない。 彼女は眼鏡を掛けているが決しておしとやかという言葉は当てはまらない。 むしろ、お転婆とか天真爛漫のような活気溢れる言葉の似合う女性だ。僕の前では少なくともそういう事が多い。 だから、僕が部室へ来るまでの一人の時間をいる彼女はいつまでたっても新鮮でならない。 多分、今は既に部室で本を読んでいる事だろう。 静かに。 彼女らしさの感じられない表情をして、僕か、それか部活の開始を待っているのだ。
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