1人が本棚に入れています
本棚に追加
それより、身に憶えのない、左手首に巻かれた時計のようなコレは一体なんだろう。
数字の羅列はデジタル時計のそれにも似ている。
ただ、カウントダウンしているだけだ。
サイズは腕時計より大きく、なんだか機械めいているから今朝はシャワーも浴びられなかった。
というか、いつの間に。誰が、なんの目的で。それすら何も分かっていない。
部室の前で、左腕を振る。
制服の袖で、『Mr.レフトハンド』を隠す。命名はついさっきしたものだ。
中でなにやらゴソゴソと物音がする。後輩にしては珍しい。
僕は気になって「どうした?」と声を掛けながら部室に入った。
これまた、僕にしては珍しい。
「あ!せ、先輩これをみてください!」
最初のコメントを投稿しよう!