機械めいた夕べには。

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それより、身に憶えのない、左手首に巻かれた時計のようなコレは一体なんだろう。 数字の羅列はデジタル時計のそれにも似ている。 ただ、カウントダウンしているだけだ。 サイズは腕時計より大きく、なんだか機械めいているから今朝はシャワーも浴びられなかった。 というか、いつの間に。誰が、なんの目的で。それすら何も分かっていない。 部室の前で、左腕を振る。 制服の袖で、『Mr.レフトハンド』を隠す。命名はついさっきしたものだ。 中でなにやらゴソゴソと物音がする。後輩にしては珍しい。 僕は気になって「どうした?」と声を掛けながら部室に入った。 これまた、僕にしては珍しい。 「あ!せ、先輩これをみてください!」
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