機械めいた夕べには。

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「それか?見てほしいものは。」 「そうです!先輩の仕業ですか!?機械かと思って朝のお風呂入れなかったんですからね!」 そんなはずはない。当人にも知られずに首を、つまり生物の急所に得体の知れない物を取り付けるなんて。できるはずがない。 「いんや。僕ではない。」 「じゃあ、コレは一体…。」 香月が心配そうに自分の首に手を当てる。正確には、首輪に手を重ねたのだった。 ところで、と僕は話題を振ってみる。 「コレとソレ、なんか似ているよな?」 コレとソレ。とは語感のことではなく。 『Mr.レフトハンド』と、謂わば『クビ娘さん』のことだ。 命名には意味がない。率直な感想であるとしか言えない。
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