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一時して、村が静かになってきたので、恐る恐る村の人がのぞくと、そこには、さっきの気持ち悪いモンスターの死骸と、疲れたのか、近くの木にもたれかかる2人の姿だった。
「…………す、すげー。」
一瞬の沈黙の後、村が歓喜に包まれた。
その日の晩、出された料理を食べていると、1人の男が2人に近寄ってきた。
「お食事中済みません。私は、この村の長です。今回の件で、お礼を申し上げたい。」
「いえいえ、お礼だなんて…そんな。」
「いや、村を救ってくれたので…。」
「そんな、救うだなんて…照れます。」
「お礼といっては何ですが、お二人に何か1つずつほしいものを差し上げます。」
「え!?本当ですか!?」
カルブは、とってもうれしそうだ。
「えっと…それなら…俺は、この剣と同じ形の剣がほしいなぁ。二刀流ってかっこいいじゃん。」
カルブがそういうと、村長が何やら倉庫らしきところから、カルブやグルナが持っている〔カタナ〕を出してきた。
「おぉ。すげー。全くおんなじだ!」
「これでいいかな?」
「う……はい!ありがとうございます!」
本当にうれしそうだ。
「あなたは何がほしいですか?」
「ふぇ!?」
突然話しかけられて、グルナはびっくりした。
「私は…さまざまな町の情報がほしいです。私たちは遠くの村をとある理由で追い出されて、行くあてがないんです。それで、外の事について少しでも知っとこうと思って。」
「あぁ、そんなことか。じゃあまず、一言でいっとこうかな。世界の終り。だな。」
「え?」
「最近よく悪魔が出るだろ?なんだか、魔王がこの世界を侵略しようとしてるみたいなんだ。なんで今頃…」
「…………」
すると、その会話を聞いていた1人の男性が、
「俺さ、その話を前に本で読んだことがあるんだ。まぁ、最近の本だがな。」
「えっ…その内容はどんな……」
2人はその内容に興味深々だ。
「えっとな…」
そう言って、男性は語り始めた。
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