第3章

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「お、おい!こ、こいつ、悪魔じゃねーのか!」 中の一人がそう言った途端、 「そ、そうだよ!絶対そうだ!」 「だって、あんな魔法みたことがないもんな!」 徐々に周りが騒がしくなってきた。 「皆のもの!静かにせい!」 村長が2人に歩み寄ってきた。何か報酬がもらえるのかと思ったが、村長の口から出てきたのは信じられない言葉だった。 「おぬしらは、村を救ってくれた。だが、しかし、悪魔となれば話は別だ。」 「べ…べつに悪魔なんかじゃ…」 「おぬしらには村を出て行ってもらう。」 「「え?」」 2人は耳を疑った。15歳まで育ってきた村を出て行けと? 「で、でも…」 「大体、ずっと不思議だったのだ。なぜ、まだ1歳にもなっていないおぬしらが、流されてきて生きているのか。」 「…………」 「でも、それも今わかった。おぬしらは悪魔だからな。生きてこれたんだろ。」 2人はもう何も言い返せなかった。すると、 「せめて、これは持って行けよ!」 そう言ったのはメーラだった。みんながこうなっている中、心配してくれていたのだ。投げてくれたのは、茶色いフードだった。 「尻尾は隠さないとな。」 本当にメーラは優しい。 「それではいいか?」 村長が聞いた。 「ちょっと待ってください!」 「まだ、支度もできていないじゃないですか!」 2人は突然の出来事にあたふたしている。 「うむ。それなら今日1日待ってやろう。今夜12時までにはこの村を出るんだぞ。」 そう告げられた。  その日の夜、2人は村を出て行った。
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