第二章

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「まったく、ヘレナったら…」 ユフィアはため息をついて、記憶を遡る。 ー「ユフィアごめん!ちょっと先生に呼ばれちゃって…。中庭で待ってて!」 ユフィアはヘレナと放課後に会う約束をしていたのだが、ヘレナが呼び出しをうけたため、中庭で待つように言われたのだった。 「ミュー」 「ん?」 鳴き声がきこえて足元を見てみると、耳と尻尾が長い猫のような生き物がいた。 「かわいい!」 ユフィアはその生き物を抱き上げる。 「ミュウ!ミュー!」 「一体どこから来たのかしら?」 「ミュー!」 ーすりすり 「あ、こら、くすぐったいよ!」 その生き物は、ユフィアに頭を擦りつけてくる。 「もぅ!悪い子には…こうだ!」 ーコチョコチョ 「ミュ!ミュウ!ミュー!」
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