第三章

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「ベルゲン理事長、私のような士官学校を卒業したばかりの者を、いったい誰が…」 ーコンコン 理事長室の扉を誰かがノックした。 「おや、来たようだね。…入りたまえ。」 「失礼します。」 扉を開けて入ってきたのは、この前の襲撃事件の時に、ユフィアを助けてくれた二人だった。 「あなた方は、この前の…!」 「やっほー、ユフィアちゃん。」 ガイは笑いながら、ユフィアに近づく。後ろから、クラヴィスも続く。 「なんで……、私を引き抜こうとしてるのって、ガイ中佐方なんですか!?」 「そうだよー!ねえ、クラヴィス!」 ガイの言葉に、ユフィアはクラヴィスの顔を見る。クラヴィスはユフィアを見ながら、 「襲撃事件の際のお前を見て、高い戦闘能力があると思った。成績も優秀ということで、異例ではあるが、我々の部隊に引き抜かせてほしいと、ベルゲン理事長に願い出たのだ。」 ユフィアは驚いて言葉がでなかった。 ベルゲンの机の前にユフィアが立ち、その側にクラヴィスとガイが立つ。 「本日付で、ユフィア=クリフォード643期生を、クラヴィス=オルブライト准将、ガイ=ラッセル中佐両名の推薦の元、アストラル王国士官学校理事長、エトムント=ベルゲンの名において、 エクリプション特殊部隊・アウローラへ配属とする!!」
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