第三章

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「これからは一緒だね!よろしく、ユフィアちゃん!」 そう言ってガイは、ユフィアに抱き着く。 「ガ、ガイ中佐!」 「そんな堅っ苦しい呼び方じゃなくて、ガイって呼んでよ!」 ユフィアのガイの呼び方に、ガイは不満そうな顔をして言う。 「そ、そんな…上官の方をそのような…」 「これからはユフィアちゃんもアウローラの仲間なんだから、敬称なんてつけちゃだめだよ!」 「ユフィア。」 ガイに抱き着かれているユフィアのもとへ、クラヴィスが近づく。 「ガイの言うように、お前はもうアウローラの一員だ。公の場はともかく、それ以外の場所では、敬称などはあまり気にしなくてもいい。」 その言葉に、ユフィアはクラヴィスに抱いていた印象が大きく変わった。 気さくに話しかけてくるガイとは違い、口数の少ないクラヴィス。正直、自分はクラヴィスの嫌いな部類に入っているのかと思っていたユフィア。 でも、彼が自分を自らの部隊・アウローラに引き抜いたり、すでにアウローラの一員だと思ってくれていたりと、ユフィアは少しだけ、クラヴィスとの距離感が縮まったような気がした。
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